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証券優遇税制 延長?廃止?議論本格化

平成20年度税制改正に向けて、今月末から証券優遇税制をめぐる攻防が本格化する。
昨年末の改正では、安倍内閣の成長路線で回復基調にある株価と投資拡大の流れが重視され、優遇措置の1年延長が決まった。しかし、参院選での自民党大敗を背景に、格差是正や消費税増税に備えた廃止の動きが強まれば、証券市場にとっては逆風だ。米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)の焦げ付き問題で、不安定な相場展開が続くなか、再延長の可能性も浮上してきた。

証券優遇税制は、株価が9000円を割り込んでいた小泉内閣当時の15年度税制改正で導入された。株価は徐々に回復し、投資信託の販売も好調だが、1500兆円を超える日本の個人金融資産のうち、株式と投信の割合は10%強で、50%以上ある現預金に比べて極端に低い。

成長戦略を掲げ、官邸主導で「貯蓄から投資へ」という投資拡大策に取り組んできた結果としてはお粗末で、政策の実現は道半ばといえる。

上場株式の譲渡益、配当などの税率は、優遇税制によって本来の20%が10%に引き下げられている。19年度中が廃止の期限(譲渡益が19年末、配当が20年3月末まで)だったが、昨年度に1年延長されることが決まった。

日本証券業協会や投資信託協会などは今月末以降、金融庁や与党税調への税制改正要望を強めるが、焦点は政府・与党が景気の状況をどう見極め、廃止や再延長、新減税の創設を選択するかだ。

低所得者にも広く負担を求める消費税増税の議論を控え、株式投資を行っている特定層だけが恩恵を受ける証券優遇税制には、与党の公明党からも「金持ち優遇」との批判がある。ただ、証券業界からは「株価が世界的な調整局面に入っており、優遇廃止に傾けばダメージが大きい」(大手証券)、「市場の国際競争力強化の足を引っ張る」(東京証券取引所)といった声が強く、増税前に景気を冷やしたくない自民党は廃止には慎重だ。実際に日証協の調査では、優遇がなくなれば投資を手控えるとの結果が出ている。

このため、優遇措置の再延長も現実味を帯びてきた。政府・与党は、金融所得同士の損失が通算でき、投資拡大につながる金融税制として金融一体課税の導入を急いでおり、優遇廃止は一体課税の実施を条件とし、「それまでは無期限延長する」との落とし所も浮上している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070822-00000082-san-bus_all

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